空のとびかたプロジェクト

本プロジェクトは、2018年4月に障害者雇用法が改正される事に先駆けて発足する、映画制作プロジェクトです。 「理解」よりも「慣れる」がモットー! 定型と非定型が一緒に楽しめるエンターテイメントを考えています。特に発達障害にスポットを当てて活動しています。

■ テキストインタビュー 第1弾 〝来未炳吾〟さん ■

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回答日時
2017年6月14日
Q1.回答者名をお答え下さい。
来未炳吾
Q2.診断名をお答え下さい。
アスペルガー障害
Q3.ご年齢はおいくつですか?
34
Q4.診断が出たのはいつ頃ですか?
3年程前
Q5.ご職業はなんですか?
ある時はアルバイト、ある時はNPO法人理事、ある時は個人事業主
Q6.診断までの経緯をお答え下さい。
・中学二年生の時のいじめ体験を通して自身の非定型特徴を自覚した。それ以来、自分のことを「障害者並みの何者か」だと思いながら生きていた。
・23歳の時にネットで発達障害の事を知る。
・24歳の時に名古屋大学医学部附属病院の精神科で診察を受けたが、適切な診察をしてくれないまま障害については否定の診断結果を受ける。
・31歳の時にハローワークにて職探しをした際、窓口で生い立ちを伝えたところ障害者雇用窓口に案内され、再診察の提案を受ける。教えてもらったクリニックにて知能テストや心理テストを受けた末、アスペルガー障害の診断が下りる。
Q7.発達障害の診断が出た時の気持ちをお答え下さい。

もともと自覚があったので特にこれといって特別何かを思うことはなかった。肩の石が取れた感じ。あと、妻がいる身なので今後の生活に対する安心感が膨らんだ。

Q8.診断が出た時の周囲の反応についてお答え下さい。
妻に話した程度で特に大きな出来事は無し。母には一応伝えたが励まそうとしてきたので鬱陶しいと思った。友人は「良かったねぇ」といった軽い反応で安心した。
Q9.発達障害当事者になって、なにか変わったことはありますか?
日常にあまり変化はないが、グレーゾーン時期が長かったせいか、心身がとても軽くなったというのが1つ。フラッシュバックの頻度も激減した。発達障害の診断のことで考え込むことがなくなった。総合的に言って、元気になった。
Q10.他の発達障害者と交流はありますか?
診断を受けてから当事者会に参加した。仲間ができた。
Q11.発達障害を意識する時ってどんな時ですか?
・相手の言うことがよく理解できない時。
・相手が自分のことで感情的(怒る、悲しむ、など)になった時。
・自分だけが知らなかったという状況に立たされた時。
Q12.他の発達障害当事者に対して、メッセージをお願いします。
やはり当事者同士で団結する必要があると思う。といっても、当事者同士なら誰とでもコミットできるというわけでもないから、相性の良い相手をみつける時間は必要。とにかく引きこもらないで外に出よう。

社会に理解を求めるよりかは、障害者同士で雇用を生んで生産して、独自のネットワークやライフラインを形成していく方が難易度低いと思うね。
Q13.定型発達者に対して、メッセージをお願いします。
精神障害や発達障害のことを努力不足だとか甘えてるだと思わないほうがいいです。「諦めず努力すれば普通の人水準になる」という考え方はありですし、私もそう思っている方ですが、それは日常の多くを捧げ、数年規模にわたる探求や、幸運などが成立してようやく得られることなのです。
その間、お仕事や生活の営みは、どうやって維持するのでしょう。そして、達成できれば必ず普通の人と同じくくらいの生活水準が整うのでしょうか。

このように、努力は不確定なのです。そこには、なんの約束もありません。私もケアレスミスやコミュ障特徴を大幅に改善できた一人ですが、別に生活は楽になっていませんし、普通の人と同じ水準で仕事ができるわけではありません。

だからそのまま「できない、わからない」まま、生活できる仕組みを考えたほうが、社会にとってプラスなのです。
Q14.グレーゾーンな人に対して、メッセージをお願いします。
私は14歳で自覚を得てから診断を受けるまで17年もグレーゾーンでした。その間、グレーゾーンの立場だからこそ得られたものもあれば、得られなかったことや失ったものもあります。診察を受けるも受けないも、いばらの道です。ただ、どちらかといえば受けてはっきりさせたほうが、生きやすくなります。

・発達障害の診断が下りても告知義務はありませんから、発達障害特徴のことで日常に支障があるようなら、診察はできるだけ早めに済ませておきましょう。診察から診断までは見極めの期間として一年とか、障害者手帳の発行は申請から数ヵ月とか、とてもとても長くかかる場合があります。念頭におくべきことは、障害者雇用の求職活動では障害者手帳が必要であるということです。

・障害者手帳は隠しておくことができますし、更新時に手続きするしないも当事者の自由です。

・一般人の生活を知らないなど価値観に偏りのある医者が、貴方の様子をみた問診だけで結論を出そうとすることがあります。その場合は病院/医師を変えるか、WAISと心理テストの両方による診察を自分から要望してください。私の時も医者は最初、障害について否定的でしたが、WAIS-IIIの結果をみて意見を変えました。

・発達障害も障害者年金が申請できる場合があります。その障害者年金も、年金の支払い状況が関わってくるので、きちんと納めましょう。金銭的都合で収められない場合は減額などの手続きをしましょう。「放置」は受給資格に障りますので絶対にしてはいけません。
Q15.最後に、自由に語ってください。
空のとびかたプロジェクトの代表です。そういえば自分答えてないなぁと思い回答してみました。
「発達障害」というワードはもはやある種の記号と化し、なくてはならない用語となりました。この言葉は人の感情を引き寄せる魔力を秘めているのか、多くの人の言葉が集まるばかりではなく、それが誰かの道を築くまでになっています。

もうここまできてしまった以上、この言葉は消えないと私は思っています。

どんな言葉も使い方次第で善にも悪にもなります。
「発達障害」というワードに眉をひそめる声は少なくありませんが、私はまだもう少しだけ、この言葉と向き合いたいと思ってます。

回答ありがとうございました。
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